セックスレスの精神医学 (ちくま新書)類似のテーマを扱った本はいろいろあるが,医師,それも第一人者の書いた本はさすがに違うものだと唸らされた。
「性に関する臨床精神医学」というものが一般にあまり知られていないだけに,こんな事まで研究されているのかという,眼からウロコの発見の連続である。
著者は自身の治療法を「精神療法を基盤にした行動療法」としているが,ED治療薬を飲んで自信をつければ治ってしまう軽度のものから,長い年月の精神療法を必要とする根深いものまで,セックスレスの問題も本当に原因も範囲も広いものだと,一種感心させられた。
それにしてもいろいろな問題に対していろいろな治療法が工夫されている事が分かり,お医者様というのはありがたいものだと改めて思った。
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