たのしいそろばん教室 比較的最近出版されたソロバンの本の中では、これが恐らく一番わかりやすく、見やすいです。実際、大きな書店の片隅には必ずおいてあります。イラストも楽しく、親近感があります。暗算の達人であるソロバンの使い手がどのように暗算するかについても、かなり詳細な説明があり、その方面に興味がある方をまずがっかりさせることはないでしょう。
ただ問題はこの本にあるというよりも、肝心の手頃に学びやすいソロバン教室がなかなか見つからないことです。少なくとも東京山の手では徒歩圏内にまず見つかりません。また、仮に見つかっても、過度のスパルタ式であったり、教え方が古風過ぎたりして、良い教室を見つけるのは山の手では至難といっても良いでしょう。この辺の状況を少しでも触れておいてくれれば、この本はもう申し分ないのですが・・・・
通常、九九を覚える前後からソロバンを教え始めるのが適切とされているようですが、それ以前でも十分役立ちますし、子供は遊び感覚で楽しめます。ただし、赤、黄、青など珠玉がカラフルなソロバンと渋い本格的なものと2種類そろえておく必要があります。大人(とくに男性)が学ぶには、指が太いこともあり、最初の段階では恐らく玉の大きい算盤を買った方が良いですが、こうしたことは結局インターネットで調べるしかなく、これらについても初心者向けに多少触れておいてもらえれば、助かります。しかし、本書を通じて算盤の奥深い世界を少しでも教えて頂いたことに非常に感謝しており、わが子も引き算だけは早く計算できるようになりました。
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